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カンボジア状況
カンボジア王国(Kingdom of Cambodia)はインドシナ半島に位置する東南アジアの立憲君主制国家であります。東にベトナム、西にタイ、北にラオスと国境を接し、南は南シナ海に接するカンボジアは年中熱帯気候の影響で産業は農業が中心ですが、繊維産業と観光産業が最近成長しています。教育はこの10年間、15%の文盲率が減少するほど国民の教育に対する関心が高まっています。しかし、政府の支援はこれに及ばず教育環境は依然として劣悪な状況です。
これまでGFSCは「アジア貧困地域子供教育支援」プログラムを実施してきました。具体的には教育環境改善のためにモンゴルでの井戸掘り、農畜産技術研修を、ネパールでは図書館建設を支援してきました。そして子供たちと直接触れ合う希望の教室(After School)を通して現地のボランティア大学生と共に夢を実現してきました。今回「カンボジア教育環境支援プロジェクト」は、現地学校が緊急に要求しているトイレ建設と希望の教室運営などを支援します。
カンボジアは長い内戦がようやく終わり、最近経済的には発展を続けていますが、社会的インフラが出来ていないので教育施設はまだ整備されていません。いくら厳しくても住民たちは教育には熱心な関心を持っています。今回のGFSCカンボジア教育環境支援は子供だけではなく多くの人々に希望を与えると思います。
プニー小学校はプノンペンから車で1時間離れている農村地域にあります。 教師は3人、生徒は125名で教室は3つしかなく、低学年生と同じ教室で一緒に勉強しています。そして授業も午前中だけで終わるので、放課後に行う「希望の教室」は学校側も住民たちも大歓迎しています。生活礼儀を身に付け、またと衛生問題で重要な役割を果たすトイレ建設も強く求められています。
生徒たちはほとんど自転車で通っています。自転車は日本の中古自転車で、中には平成2年のものもありました。希望の教室に通う子供たちは授業が終わって一旦家に戻って食事をとってから学校に戻ります。戻るときには未就学の子供たちも一緒に来ますので人数は180名まで増えます。
希望の教室は現地のボランティア大学生20余名と共に週末以外毎日行い、教科にない美術、音楽、そして今回は科学教室を設けました。美術時間には絵手紙を皆真剣な姿勢で描きました。紙でネックレスを作って友だちに掛けたり、絵の具を口で吹いて絵を描いたり、色紙を千切って絵を描いたりして、いろいろ楽しく挑戦しました。
音楽の時間では、手をふりながら童謡を楽しみました。そして、科学教室ではシャボン玉作りました。また簡単な簡易浄水器づくり、簡易冷蔵庫つくりなどに、子供たちは興味深く参加しました。
トイレ建設は子供たちもブロックを運んだりして皆の力で作りました。今月中には完成すると思います。トイレは生活礼節教育と共に衛生問題にも大きな役割を果たすと思います。
爆弾の破片を掛け、それをチャイム代わりの鐘として使うくらい教育環境は厳しいが子供たちの目は純粋で希望にあふれています。もう少しの関心と支援があればカンボジアの子供たちの夢は叶えそうです。
カンボジアは世界に誇る観光資源があります。1992年世界文化遺産に登録されているアンコール・ワット(Angkor Wat)は大伽藍と美しい彫刻からクメール建築の傑作と称えられ、カンボジア国旗の中央にも同国の象徴として描かれています。そしてキリング・フィールド(The Killing Fields)として知らされている、ポル・ポト政権下で、大量虐殺が行われた刑場跡があり、近代世界歴史の中、イデオロギー戦争の痛みも持っています。
これからもGFSCは“Love & Peace in Harmony for One Asia”というビジョンを持って国連のミレニアム開発目標(MDGs)の中、「貧困救済」と「普遍的基礎教育実施」に貢献する事を目標にして「アジア貧困地域子供教育支援」プログラムを引き続き実施します。皆様のご支援お願いします。
プニー小学校全景
子供たちの顔が清い
生徒はほとんど自転車で通学する
鐘の代わりに爆弾の破片を使う
絵手紙教室
真面目な顔で絵を描く少年
シャボン玉つくり
シャボン玉が夢と希望に感じる
紙ネックレスつくり
私たち格好いい?
絵の教室
皆が画家
私もやりたいです。。。
簡易浄水実験
水がきれいになりました
一緒に遊ぼう!
天真爛漫
学校給食がないので希望の教室はいつも満員
トイレを作っています
自然がトイレ?
教育付属施設が一つ一つ増えていく
トイレは皆の力で完成していきます
トイレが完成しました
完成したトイレで記念撮影
世界文化遺産であるアンコールワット
スマイル仏陀
自然と遺跡の共存?
映画トゥムレーダーの撮影場になったところ
内戦の痛みを持っている
ジェノサイドミュージアムS.21
痛みを乗り越えていく子供たち
泥沼から美しく咲く蓮のように
© NPO法人日韓文化交流会 GFSC事務局